噛む力を回復させる効果
部分床義歯は天然歯に比べて、残念ながら50~65%程度の噛む力しかない。
インプラントを採用すると、ほぼ天然歯に匹敵する噛む力を回復できる。
最大の咬合力(噛む力)は、
- 天然歯 50~60㎏
- 総義歯 15㎏ しか得ることができない。
- 部分床義歯では、天然歯の50~60%程度の噛む力に回復させることができない。
- 義歯患者の80%は、義歯に不満足という、とても残念なデータがある。
(義歯安定剤の売上が2002年に100億円を突破しているという事実からも証明されている。) - インプラントは、天然歯とほぼ同等の噛む力・噛み砕く力に回復させる事が可能。
また、噛んだ感覚が、天然歯とほとんど変わらない。
平均使用年数の比較
ブリッジ(1~2歯欠損で通常使用するもの)の平均使用年数は約8年
(岡本大学予防歯科データ)
8年の残存率が50%しかない→支台歯の崩壊を伴なう危険性が大
部分床義歯の平均使用年数は、3年で70%、5年で40%しかない。
(雨森洋他、補綴誌23、1968)
義歯の平均寿命は4年ということになる
インプラントは、10年経過でも残存率90%超が普通
平均寿命(残存率50%以上)は30年以上
歯を支える骨の吸収を抑える効果
- 下顎顎堤(歯を支えている顎骨のレベル)は、根が無い部分(ブリッジや義歯が入っている部分)で、年間平均0.5mmなる。
- しかも水平的骨吸収で、全面におよんでしまう。(義歯の場合、その加圧によって、吸収をさらに悪化させる)
- インプラント周囲の骨吸収は、年間平均0.1mm程度であり、義歯の1/5以下。
また、インプラント頚部の垂直的骨吸収なので、限局化される。
天然歯への影響
ブリッジや義歯では、天然歯を鉤歯・支台歯として、過剰な咬合負担をかけている
健全な天然歯まで失うことにつながる
・支台歯・鉤歯の寿命は極めて危うい。 ・喪失してしまうと、奥歯の咬合維持を失うので、前歯部も崩壊する。 |
・残存歯を犠牲にしない。 ・咬合支持数が増加するので、残存歯の負担が軽減される。 |
総合的な比較
比較項目 | インプラント | ブリッジ | 床義歯 |
---|---|---|---|
長期信頼性 (残存率) |
◎ 10年で90%以上 |
△ 8年50% |
× 4年で50% |
残存組織の保護 | ◎ | × 歯質の削去 咬合負担増大 |
× 鉤歯の喪失・顎堤の吸収 |
咬合咀嚼力 | ◎ | ○ | × |
審美性 | ◎ | ○ | △ |
異物感 | ◎ | ○ | × |
費用 | 自費診療 | 保険or自費 | 保険or自費 |